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▶ 研究開発部部長 猪狩 直樹 ▶ 研究開発部研究課課長 朱霞 |
当社は、特徴ある機能性素材を自社開発し、エビデンス重視の姿勢で長年取り組んでまいりました。その結果、世界49カ国との営業実績を構築するに至っております。研究開発部では、今後も素材開発に取り組み、多くの方々の健康な生活に少しでも寄与できるよう、微力ではありますが尽力してまいります。
当社の商品が、日本はもとより世界の遠いどこかの国で使われていると思うと、それだけでとてもうれしい気持ちになります。社員一丸となり、皆で協力して作ったものが、世界中で利用され、人々の健康のお役に立っていると思うと、とても感慨深いものがあります。
新しいものの開発には、皆の協力と柔軟で自由な発想がかかせません。皆で、試行錯誤しながら悩み、議論しながら解決策を見出していくこと、チャレンジしていくことを大切にしていきたいと考えております。
新興諸国の発展は驚くほど早く、日本に追いつくほどの勢いです。それに伴い、多くの国で、糖尿病や肥満、高血圧などの疾患が急増しています。
当社が得意とする発酵技術を応用し、そうした疾患に効果のある素材の開発ができれば、日本をはじめとする世界中の多くの方々に喜んでいただけると考えています。当然、開発には大きなリスクが伴います。しかし、それでもチャレンジしなければ、新しい扉を開くことはできないと自らを奮い立たせ、職務を遂行していく所存です。
入社してからずっと研究の現場にいます。機能性食品の生理活性、機能性成分の単離・同定・定量などの研究を続けてきました。
入社当初は米ケフィランの研究に携わりました。これは農林水産省からの委託を受けたもので、公開発表までに5年かかりました。お米を使って特殊な乳酸菌の培養に成功し、その乳酸菌がつくる粘質性多糖ケフィランの生理機能を解明し、酵素免疫測定法による定量分析法を確立しました。
エヌケイシーピーの研究には一生忘れられない思い出があります。ナットウといえばナットウキナーゼと言われていましたが、有効成分の中に他の物質もあるのではないかと分析・研究を進めて、バチロペプチダーゼFという物質をみつけました。さらにナットウ菌培養物からバチロペプチダーゼFを精製し、有効成分の定量方法を確立して、製品中のバチロペプチダーゼF含有量を測定するためのキットを開発しました。
機能性食品メーカーの研究のため、いつもお客様の目線を忘れずに研究に取り組んでいます。信頼される製品に研究データの裏付けが大変重要で、いつも責任の重大さを感じています。そのプレッシャーの中で自分の研究成果が製品に反映された時に、研究の仕事をしていて本当によかったと思います。
今は細胞培養系や遺伝子発現解析などの研究に力を入れています。これからも新しいことに挑戦し続けて、お客様に新しい品質の高い機能性食品素材を提供できるよう努力していきたいと思います。